デプロイメントの概要


次の節では、デプロイメント プロセス全体の概要について説明します。詳細な手順および説明については、該当するリンクをクリックしてください。

コンポーネントをインストールする前に、この節で説明されていない付加的な情報については製品のリリース ノートを読んでください。

ソフトウェア コンポーネントは、必ず次の順序でデプロイメントしてください。

  1. CommNet サーバー ソフトウェア

    インストール手順は、必ず CommNet サーバーのインストールから始めます。CommNet サーバーは、システム内のすべてのコンポーネントを結び付ける役割を果たします。

  2. CommNet エージェント ソフトウェア

    次に、管理対象の CommCell に関連付けられている CommServe コンピュータにすべてのエージェントをインストールします。

    QSM サーバー コンピュータの場合、CommNet エージェント ソフトウェアをインストールする必要はありません。ただし、QSMCell を CommNet ドメインに登録する必要があります。詳細については、「はじめに」を参照してください。

  3. CommNet ブラウザ

    オプションで、CommNet ブラウザを任意のコンピュータにインストールし、CommCell をリモート コンピュータからモニタおよび管理することもできます。

  4. CommNet Explorer

    オプションで、CommNet Explorer を CommNet サーバーにインストールすることもできます。CommNet Explorer をインストールすると、CommNet コンポーネント上の情報に対して、SQL データベースから直接クエリを実行できるようになります。

上記のインストール手順は、CommNet サーバー、CommNet エージェント、CommNet ブラウザ、および CommNet Explorer をインストールする最も一般的な手順です。複数のソフトウェア コンポーネントを選択してコンピュータにインストールする場合、インストール手順は異なります。この節で紹介されている手順は、ソフトウェアで推奨されているインストールおよび構成手順です。

CommNet サーバーによる Microsoft SQL Server インスタンスの使用

CommNet サーバー ソフトウェアは、CommServe ソフトウェアをインストール済みのコンピュータ、または完全に独立したコンピュータにインストールします。

他のソフトウェアがインストールされていないコンピュータに CommNet サーバーをインストールする場合、BullCalypso インスタンスに CommNet サーバー データベース エンジンが作成されます。

CommServe コンピュータに CommNet サーバーをインストールする場合、CommCell が使用する Microsoft SQL Server インスタンス (BullCalypso インスタンス) が自動的に CommNet サーバー データベース エンジンに再使用されます。このインスタンス名は、ソフトウェアのバージョンをアップグレードした場合は異なる場合があります。

インストール時の複数コンポーネントの選択

インストール時に複数のコンポーネントを選択できます。ソフトウェアの共通パス、およびコンポーネント固有のパラメータを入力する必要があります。これにより、選択されたコンポーネントが正しい順序でインストールされます。たとえば、CommNet サーバーと CommNet ブラウザの両方を同じコンピュータにインストールする場合、インストール プログラムにより、必要なセットアップ パラメータのプロンプトが 1 回のセッションですべて表示されます。これにより、ソフトウェア コンポーネントのデプロイメントをすばやく行うことができます。さらに、インストールを取り消した場合やインストールに失敗した場合は、インストールを最初からやり直すことができます。この場合、インストールを再開するか、インストールを最初からやり直すかを選択できます。

次のフローチャートは、ソフトウェアのデプロイメント プロセスを示しています。

クラスタへのソフトウェアのインストール

クラスタ環境の利点を活かすには、すべてのソフトウェア コンポーネントを正しくインストールする必要があります。次の節では、クラスタにソフトウェアをインストールするときの基本原理について説明します。ソフトウェアとクラスタの一般的な概要については、「クラスタ化」を参照してください。

物理、仮想、およびパッシブ インストール

ソフトウェアが正しく動作するには、クラスタ内の各ノードに必要なソフトウェア コンポーネントがインストールされており、Windows レジストリ情報が保持されている必要があります。ソフトウェアがクラスタに対応できるようにするには、インストール時にアクティブおよびパッシブの両方のノードに各コンポーネントをインストールします。

物理インストール

ソフトウェアのインストール時、デフォルトの設定では、ソフトウェア コンポーネントに対して物理インストールが実行されます。物理インストールでは、ソフトウェアはノードまたはマシンにインストールされ、クラスタとは無関係に動作します。この方法でインストールされたサービスでは、フェールオーバー保護などのクラスタ機能が使用できません。SQL iDataAgent を使用して仮想サーバーの CommNet サーバー データベースをバックアップする (推奨) には、クラスタ内の各物理ノードに Windows File System iDataAgent をインストールする必要があります。製品のインストール方法の詳細については、Books Online を参照してください。

仮想インストール

ソフトウェア コンポーネントは、仮想サーバーにインストールすることもできます。このインストール方法では、ソフトウェアは仮想サーバーおよび関連付けられたディスク グループにインストールされ、フェールオーバーなどのクラスタ機能を利用することができます。すべてのパッシブ ノードが使用可能である場合、選択した仮想サーバーにインストールすると、アクティブ (所有している) ノードおよびすべてのパッシブ ノードが更新されます。

パッシブ インストール

自動インストール中に使用できないパッシブ ノードがある場合、パッシブ インストールを実行します。パッシブ インストールでは、アクティブ ノードに障害が発生した場合に、クラスタ内の別のノードがその処理を引き継ぐように設定できます。パッシブ インストールを行う場合、各コンポーネントのアクティブ インストール後に実行します。これにより、アクティブ ノードのレジストリ情報をパッシブ ノードに複製することができます。使用できないパッシブ ノードがある場合は、「手動によるパッシブ ノードのインストールまたはアップグレード」にある手順に従って、パッシブ ノードを手動でインストールします。

たとえば、クラスタに 5 つのノード (node1、node2、...) があると仮定します。自動インストールにより node1 をホストとする仮想サーバーに CommNet サーバー ソフトウェアをインストールします。ソフトウェアにより、node1 のフェールオーバー先のノードのリストが自動的に取得されます。ここで、自動インストール中に node3 が使用できなかったとします。ソフトウェアは、アクティブ ノード (node1) と使用可能なすべてのパッシブ ノード (node2、node4、および node5) に自動インストールされます。その後、node3 をフェールオーバー保護用に構成するには、node3 に別途ソフトウェアをインストールする必要があります。

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